第4章 二宮和也という金の亡者
*
なんか嫌な予感がするなぁ。
“お金”という言葉につられて二宮さんの
話に乗ると。
二宮さんは私にパソコンの画面を見せてきた。
『ベストカップル…は誰だ??なんですか、これ笑』
下らないイベントの割りにはよく凝って
作られているものを指差す。
「ここみて。」
二宮さんは賞品のところを指差す。
『賞金2百万。。2百万!?』
なんと、生々しい金額を。
二宮さんが言うには賞金目当てで
参加者がたくさんいるらしい。
『これに出てほしいと?』
私が一応聞いてみると。
「そ、俺と一緒にね。」
彼は、
もう、賞金をもらう気満々である。
あ、でもこれ仕事じゃないから内緒でね。
と、付け足して。
あー、楽勝楽勝。と笑って言った。
*