第4章 二宮和也という金の亡者
*
『滅相もございません。』
私は彼の顔を見るのが怖くなり目を背けた。
「まぁ、いいでしょう。にのちゃんいい人ですし。」
『誰が…』
「ん?」
『なんでもなんでも。』
にっこりと微笑んだ顔はとても可愛いのに。
まがまがしいオーラが
ワンピースで例えるならドフラミンゴくらい
怖かった。
わかりずらいか笑
「お金欲しい?」
『…はい?』
私はその可愛いお口から出た言葉が
あまりにも汚くて
思わず聞こえたものを聞き返してしまった。
「だーかーら、お金ほしい?」
『聞こえてます聞こえてますから。』
え、なに。
取り立て屋かなにか?
私にサインさせて保証人にさせようっての。
そうはさせないんだから笑
「返事は。」
『まぁ、ほしいっちゃほしい?』
私も人間なもんで。
お金って言葉には弱いですよ。はい。
私が答えると彼は目を輝かせて
私の手を握る。
*