第3章 はーどわーく(1)
*
今日が松本さんに覚えろと言われた最終日。
予定通りに松本さん主催のテストが行われた。
「しっかり覚えて来た?笑」
私がド緊張で固まっているのを嘲笑うかのように。
私の前にドサッと座って
足を組んだ。
『仕事なので。』
私がそう言うと満足したように私の頭をワシャワシャ撫でた。
「じゃあ、テストね。」
そう言って難問過ぎるテストが始まった。
「俺が出席する人たちの名前を言ってくから、その詳細を答えてください。」
『わかりました。』
私は松本さんを準備は整いましたという意味で
見つめ返す。
「では、まず近藤真彦さん。」
これは簡単だ。
『レセプションパーティーの主催者であり。主に貿易を仕事としている四代目の代表総取締役。
その資産は桁違いであり、未だに跡継ぎが決まっていないことから跡継ぎ争いがひそかに行われていることが問題である。』
「正解!」
彼は美しい笑顔を私に向けると。
まだまだ序の口だとでも言うように次々と名前を上げた。
*