第3章 はーどわーく(1)
*
『相葉さん?』
「ピンポンピンポーン!!」
なんなんだこのハイテンション。
私が普通の声で話した言葉に。
三倍の声で返してくる。
それが彼の取り柄である気もするけど笑
「どうしたんですか?」
嬉しそうに彼は私が手にする資料を見ていた。
『実は…』
わざとらしく間をためて私を焦らせようとする。
きっと私がすごく驚くと思ってるんだろうな笑
『この資料、俺が作ったんだ!!』
「すごい!!」
私はきっと驚かないだろうと思っていた彼の言葉に
不覚にも驚かされた。
彼はさも嬉しそうにあひゃひゃと笑うと。
「松潤ってば急に仕事頼むんだもん。。俺、千春ちゃんと話してみたかったのに笑」
彼はそう言って私の手を握ってブンブンとふる。
「じゃあその資料全部頭に入れるんだよ?笑」
あなたは、
無邪気な笑顔を残して颯爽とどこかに行ってしまった。
『え---』
私はただただ呆然とするしかなかった。
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