第1章 出会い
その日はもう太陽が沈み始めてしまい、暗くなってしまうのでもう姉さんの家にお邪魔することになった。
「お母さん、友達連れてきたからしばらく泊めてあげてくれない? 部屋は祐太の使うから!」
「女の子だったらあの部屋は可哀そうよ。客室を使いなさい!」
台所と思われる場所から女の人の声が返ってくる。
「・・・ってことで、普段は客室を使えばいいけれど、祐太や周助の部屋も荷物置き場としても使っていいから★」
「いや~さすがにそこまではいいです」
「・・・敬語はやめましょうね」
「・・・うん!」
姉さんは笑顔で一緒に荷物を運んでくれる。
「あ、そういえば宿代は・・・」
「友達にそういうの請求すんのってなんかけちくさいじゃない。別にいいわよ」
「じゃあ、食事代でも・・・」
「今度作るラズベリーパイの手伝いをしてくれればいいわ~」
「・・・そんな・・・」
明らかに私の分がいい。
日本に来て早々に、幸運の女神を見つけてしまったらしい、私は。