アイドル☆キュンキュン【Mr.FULLSWING】
第1章 嫉妬
「そんなに犬飼キュン・・・!」
そんなに犬飼君のことが好きなら、僕と付き合わなくていいじゃないっすか!
そう言おうとして無意識に口が「犬飼キュン」と言いそうになり言葉が詰まった。
○○さんはと言うと、犬飼キュンと言ってしまった僕を指差して笑うばかり。
「そんなに笑わないでくださいっす!」
「だって!犬飼キュンって!」
涙まで浮かべないでくれないっすか!?
「○○さんがいっつも犬飼キュン犬飼キュン言うからじゃないっすか!」
本人の目の前で言った事は無いっすけど、脳内では時々犬飼キュンって言っちゃうんすよ!
「移っちゃったんだね。ごめんね。」
○○さんはおかしそうに僕の頭を撫でた。
振り払おうかと思ったけれど、外で○○さんが僕に触れるなんて珍しくて。
僕は結局嬉しくて、大人しく○○さんに撫でられていた。