第8章 赤葦とほろよい【裏】
すいれんの唇が動いた。
「けいくんも脱いで」
そして、けいくんの肌に触れたい。とつけたした。
「あったかい、けいくん」
「 すいれんは子ども体温だから、その熱が移ったんだとおもう」
「こど…!?」
いけない、イジワルしすぎは禁物だ。
寝転がって後ろから抱きしめていると、体温がきもちいらしい。
唇にキスはできない代わりに、うなじや首筋にキスをした。唇を離すときにぺろっとやめてやった。
手持ち無沙汰な両手は、ブラのアンダーラインを指で追うことにした。
「ああっ……けいくん…。それ、やめてよぅ…」
「 すいれん、それ、もっとやって、の間違い」
「そんなことないよ、もう…ああんっ ひっ…」
そんなことないくせに、と思わず耳もとで言ってしまった。 すいれんはぶるりと小さく震え、体を起こし、いじわる、と呟いたのが聞こえた。
「こっち向いて、 すいれん」
「ん?」
「んーん、身体ごと」
「こう?」
「そうそう、よくできました」
へへへ、と笑顔を見せた。つられて綻んでしまう。
ほんと、表情が豊か。
そうえば木兎さんが、 すいれんと付き合うようになってから表情のバリエーションが増えたと言ってたな。
「ほんと、けいくんかっこいいね、ちゅっ」
「んっ」
「ふふふー」
「おかえし」
勢いのあるキスをすることが すいれんに伝わると、あっさりと すいれんの口内を犯せる。
クチュ…チュッ …チュ…
すいれんの舌を追いかけたり、舌先で歯列をなぞったり、お互いに舌を出して絡めたり。
止まらなくなってくる、次々に欲が出てくる。
左手でホックを外し、右手で肩紐を下ろした。手のひらにおさまるくらいの乳房が顔を出す。そっと触れると、やっぱり高くていい声で すいれんは鳴いた。
ああ、かわいい。
「けいくん、もっと、さわっ………ぁあんっ」
「うん」
胸の飾りを軽く叩くと、俺にしがみついてくる。
そんなに気持ちいいの?
だんだんかたく、口に含みたくなる形になってきた。ころころと親指で左右に転がしたり、摘んだり、引っ張ったり。
いろんな刺激に すいれんは 内股を座ったまま擦りあわせて 耐えているのが見えた。