第1章 出発点
「ッ!!」
ローは愛刀である、鬼哭を握った
見聞色の覇気を活動させる
小さい気だが確かに感じる
「お前ら少し黙れ」
「船長どうかしたんスか」
ローの視線が一本の太い木に向けられていた
「Room」
能力でサークルを作り出すロー
そして鬼哭を鞘から抜き取った
一太刀振るうと木は真っ二つになった
「ッ…いねェ」
さっきまで感じていた気配もなくなった
「_______…」
「!!?」
突如聞こえてきた歌い声
ローは覇気を使う
そしてある方向に視線を投げる
「気味が悪い…」
「だよな、キャプテンが翻弄されかけてる」
「鼻が利かない」
「犬じゃねェもんな!!!」
「犬じゃなくて、すいません、」
「_______…」
美しい白いワンピースを身に纏った女は、池に足を浸して唄っていた
「お前は…!!」
女の足は、水に浸かった分だけ、魚の鰭のようになっていた