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【医療】Leben 〜レーベン〜 <修正中>

第7章 戸惑う心


改めてテント内を見回す。
状況を整理することは大切だ。


「赤タグがこんなに……」


テントいっぱいに横たわる赤タグ患者と、その傍らに居る患者の家族。
とりあえず目についた患者から治療をして行く。
優先度としては皆赤タグだ。


「先生!サチュレーションが……」
「先生!バイタルが……」
「先生、こっちの患者お願いしますっ」
「こっちお腹やってます!」




テント内に居た救急隊から一気に喋られ頭が混乱する。
誰から先に、どの順序で治療する……?
どの順番で処置していった方が効率が良い?
より多くの命を助けられるのは誰から。



サチュレーションの落ちて来たAMIの60代女性。
バイタルの下がって来た脳挫傷の10歳前後の男子。
新しく運び込まれた瞳孔不同の出ている20代男性。
同じく新しく運び込まれた腹腔内出血の40代女性。




【AMI】
急性心筋梗塞のこと。
冠(カン)動脈のI部が詰まって組織が死ぬこと。




【脳挫傷】
頭部に強い衝撃が加わった為に脳が頭蓋骨の内部にぶつかって脳本体に損傷が生じた状態。





【瞳孔不同】
片目の瞳孔がもう一方の瞳孔の大きさと異なっている状態。




無謀過ぎる……2人だけじゃとても足りない。
応援要請はしているから到着するまでにある程度形を作っておかなければ。
より多くの命を助ける為に。
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