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【医療】Leben 〜レーベン〜 <修正中>

第6章 初めての…


白い封筒の封の部分に紫陽花(アジサイ)のシールが貼ってある。
紫陽花のシールなんて貼るような人間は私は1人しか知らない。
きっと差出人は藤代だろう。
その場で手紙の封を開け、中を見る。




案の定差出人は藤代だった。
水原というフェローが自分の後輩であるということ。
近々ここに赴任して来るということ。
それらが書かれていた。
藤代がここに、ね。
これで話の合う人が1人増える。
面白くなりそう。
自然と口角が上がる。



「おや、嬉しそうだね。なんて書いてあったの?
神那ちゃんがそんな顔をするなんて珍しいじゃない」
「別に」



イスに腰を下ろしながら興味深そうに尋ねる神崎。



「近々彼がここに赴任して来る」
「へーぇ、彼がね。
もうあっちの病院の研究は良いのかなぁ?」
「知らない」



それを聞いて神崎も頬を緩める。



「か、彼って誰ですか?」
「紫陽花のシールなんて貼ってあるからどんな子かとは思ってたけど。
彼なんだね」
「だから彼って誰なんです?」
「いずれ分かる。
それまで君がここに居ればだけど」
「俺は絶対に辞めません。
絶対フライトドクターになるんです!」
「口ではなんとでも言える」
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