第6章 初めての…
「神崎と霜月を選んだ理由だったな、そんなの簡単だよ。
腕が良いからだ、それに探究心がある。
高い技術と探究心はフライトドクターには必要不可欠な能力だったからな。
2人を見つけるのはすぐだったよ。
何しろ色々な意味で目立ってたからな。
技術は素晴らしいがその冷淡で周りに媚びない、いわゆる1匹狼のような性格で孤立していた霜月。
外科1多忙でハードなスケジュールをそつなくこなし、女医や看護師にまで手を出していた神崎。
2人共冷静に周りを見ることが出来、確かな腕を持ってる。
霜月の知識量と神崎の速い処置を組み合わせれば最高のドクターヘリが完成すると思ったからだ」
初めて語られる、フライトドクター選出について。
「……手、出してたんだ」
ジトリ……と冷たい目で神崎を睨む。
女好きとは知っていたけど手を出す程だったとは知らなかった。
「いや、ちょっと青島さんっ。その話は!
手出してないよ、いや、ちょっとは出したけど……うん。
女の子は皆可愛いって思うし同時に口説きたいとも思うから……ね??」
しょうがないんじゃない?と慌てて答える神崎。