第18章 居るべき場所
「今日はお疲れ様です、神那先生」
「お疲れ。
…………ねぇ…」
「はい?」
「君さ、転科したら?」
「えっ…」
「その方が君の為に…」
「何言ってんすか!」
「そんなに大声出さなくても聞こえてる。
興奮しないで」
不本意ながら少し身体を震わせてしまった。
「そりゃしますよ!
大体なんで俺が転科するんですか。
俺そんなに救命に必要ない人材ですか?」
「そんなこと言ってない。
他の科の方が向いてるって言ってるの」
「同じじゃないですか!」
「違う。
私から話通しておくから」
「なんなんですか…本当。
俺が用無しならちゃんとそう言ってくださいよ。
俺鈍いから遠回しに言ったって伝わりませんよ?」
「そんな回りくどいことはしない」
「だって…俺は神那先生から学びたいんです。
他の人から学ぶ気には到底なれません」