第18章 居るべき場所
先程までの喧騒が嘘のように、今はのんびりとした空気が流れている。
「なぁ、霜月」
「その答えは自分で考えて」
「手厳しいな、そして相変わらず察しが良い」
「なぁなぁ、神那さん今日当直とちゃいます?
あと水原も」
「そうだけど」
「え…」
「大丈夫なん?」
「だからヘリを2人に任せたんだけど」
「あ…なるほど。
神那さんやっぱ頭の回転速いわぁ」
「別に普通」
「俺も今日は残ってるから、もし人手が必要なら遠慮なく言ってくれ」
「悪いけど僕は上がらせて貰うよ。
定時過ぎちゃってるし、何より疲れたしね。
脳の患者さんならすっ飛んでくから安心して」
「すんません、俺も上がります」
「お疲れ」
「お疲れ様です」
青島、神崎、藤代の3人がステーションをあとにする。
皆疲れきった表情だ。