• テキストサイズ

【医療】Leben 〜レーベン〜 <修正中>

第8章 助かる、助からない


「居た…。

レスキュー!急いでここ開けて。

くれぐれも中に気をつけながら慎重に。

それから神崎、悪いけど小児蘇生キット用意して」





【蘇生キット】
蘇生行為のABCDをセット化したもの。





【ABCD】
気道、呼吸、循環、薬剤(輸液も含む)のこと。





「それは良いけど一体どうしたのさ」


「早く!」


「あ、うん」


神那の剣幕に押され、慌ててヘリにセットを取りに行く神崎。


「はい、小児蘇生キットだよ」


「助かる」


見えたのは…血で赤く染まった子供の手。


ちょうど写真に写っていた子供と同じぐらいの年齢の手だった。


ひしゃげていた部分に挟まれ、気づかれなかったのだ。


患者は恐らく7歳前後と小柄。


子供と車体との距離はわずか1センチ。


「神崎は先にその患者と戻って。

私はこっちを処置してから戻る」


「分かったよ。

じゃあヘリは往復して貰う、頑張ってね」


「勿論」


「救出出来ました!

先生、お願いしますっ」


「君分かる?分かったら手を動かして」


…反応なし。


瞳孔に左右差も出てる。
/ 223ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp