第8章 お酒の味
「直人、今日は休み?」
「うん、そうだよ。」
「私は学校だから、準備するね。」
直人に水を出し、私は学校に行く支度を始めた。
服を着替えようと思い、直人を見た。
「直人、着替えるから後ろ向いてて?」
「はーい。」
直人は素直に後ろを向いた。
私は手早く着替えを済ませた。
「直人、もういいよ。」
直人にそう告げ、今度は化粧をする。
化粧を終え、髪をとかし、朝ご飯の準備をした。
「直人朝ご飯食べる?パンだけど…。」
「うん、食べるー。」
「紅茶かコーヒー飲む?」
「んー、じゃあコーヒー。」
パンを焼いている間に、温かい紅茶とコーヒーをいれた。
それをテーブルに運び、コーヒーを直人の前に置いた。
「ありがとう。」
直人はコーヒーを一口飲んで、うまいと呟いた。
なんだか気分は新婚夫婦だ。
焼き上がったパンと、マーガリンとジャムを運んだ。