第22章 約束の日
―――1年後。
「シュリ、陽太(ヨウタ)が泣き止まねぇ!」
徹が息子の陽太を抱き抱えてキッチンに来た。
「えー、オムツいっぱいなんじゃないの?パパしっかりしてよー!」
「変えたよ!でも泣き止まねぇんだよ!」
「もー、しょうがないなぁ…。」
私は洗い物を一旦止めて、徹から陽太を受け取った。
私達の間に生まれた子どもは男の子だった。
沢山の人々を…この世界の全てを暖かく照らす太陽の様な人になってほしいという意味を込めて"陽太"と名付けた。
しばらくあやしていると、陽太が笑った。
「あ、ほら。陽太笑ったよ。」
そんな陽太を見て、徹も微笑んだ。
この幸せな毎日がずっと続きますように。
離れ離れになってしまった人達も、幸せで在りますように。
そう願いながら、私は今日も生きていく。
愛しい人達と共に。
END.