第7章 写真部
「ドールに興味あるの!?」
あまりの気迫に圧倒されてしまう。
「いや、なんとなく気になって…。」
「…そう。ドールはね、簡単に説明すると自分好みにカスタマイズできる人形のことよ。私はドールをカスタマイズして写真に収めるのが好きなの。」
「なるほど…。」
「私のコレクション見たい!?」
それは見てくれと言ってる様な感じだった。
その勢いに圧倒され、私は小さく頷いた。
桐生先輩は鞄からフォトアルバムを出すとそれを開いた。
何十枚もの綺麗なドールの写真が収められていた。
「あ、この子可愛い。」
私の目に止まったのは、金髪の美少年…服装は少しパンクな感じのドールだった。
「この子は私の大のお気に入りなの!明智さん、なかなか見る目があるわね。」
「はぁ…ありがとうございます。」
そこに、別所先輩がやって来た。
「彩菜先輩、ちょっと明智さん借りてもいい?」
「ええ、どうぞ。」
「ちょっと来て、明智さん。」
唇は弧を描いているが、やはり目は笑っていない。
直感的に思った。
私はこの人が苦手だ。