第7章 写真部
「心理学部3年の田中瞬(タナカシュン)です。取っ付きにくく見えるかもしれませんがこれでもフレンドリーな方なので気軽に接して下さい。カメラは一眼で色々な物を撮ります。よろしくお願いします。」
ハキハキとした口調に確かに若干の威圧感を感じた。
しかし、本人が気軽に接してくれと言ったのだ。
あまり壁を作らずに接してみよう。
「紫音で最後だな。」
相田先輩の言葉で、紫音と呼ばれた先輩がニッコリと笑った。
だけどこの人、笑っているのは口元だけ。
目に表情が無いのだ。
「心理学部2年の別所紫音(ベッショシオン)です。カメラとか写真とか興味ないけど居心地が良いからこの部にいます。よろしく。」
「紫音ー、さらりと興味ないとか言うなよー。」
「ああ、すみません武先輩。」
そうは言いつつも、全く悪びれた様子がない。
別所先輩は少し独特な雰囲気を纏っていた。
髪は白に近い金髪だし、肌は徹に負けないくらい白い。
カラコンを入れているのか、瞳は灰色だ。
全員挨拶を終え、相田先輩が写真部の活動内容について説明してくれた。