第4章 大学入学
「お前はブスじゃねーよ?地味なだけで。」
「一言余計だよ!」
何を言うかと思えば、全く…。
そんな私達のやり取りを見て、七瀬は不適な笑みを浮かべた。
「ふーん、なるほどねえ。徹、シュリみたいな子は磨けば光るダイヤモンドなんだよ。」
「は?なに言ってんだお前。」
「これからもっと可愛くなるだろうねえ。」
「何が言いてえんだよ。」
「いや、別に?ねぇシュリ、せっかく大学入って髪型とか自由になったんだから、髪染めてみれば?良い美容室知ってるんだ。」
突然話を振られ、戸惑う。
「えっ?私似合う気がしないんだけど…。」
「そんなことないよ、あたしも一緒に行くからさ。ね?」
確かに一度くらいは染めてみたいと思っていた。
七瀬も一緒に来てくれるなら安心だ。
「うん、染めてみる!あ、でも美容室で染めると結構お金かかるよね…。」
「大丈夫。あたしが普段行ってる美容室なんだけど、カラーモデル募集してるから2000円でやってもらえるよ。」
「それくらいなら出せる!」
「じゃあ明日土曜日で学校も休みだし、どう?」
「うん、大丈夫!」
その時ふと、直人の顔が頭に浮かんだ。