第4章 大学入学
「あのさぁ、男に声かけんのは勝手だけど関係ない子まで巻き込むんじゃないよ。その性格の悪さが顔に出てんだよ。」
美人の七瀬にそう言われ、女の子達は何も言い返せないようだった。
それに、七瀬の気迫は凄かった。
それに圧倒された女の子達は、ぶつぶつと文句を言いながら去って行った。
七瀬は椅子に座り直し、溜め息をついた。
「ったく、しょーもない…シュリ、あんな奴らの言葉なんて気にするんじゃないよ。」
「う、うん…わかった。ありがとう。」
七瀬が気持ちいいくらいの勢いで言い返してくれた為、ショックな気持ちは無くなった。
「お前、すっげーな。」
徹が七瀬を見ながら喉を鳴らして笑った。
どうやら鼻で笑うのと喉を鳴らして笑うのは、徹の癖のようだ。
「あんたも見た目は良いくせに結構毒舌なのね。」
「俺は事実を述べただけだよ。」
「別にあんたがどうしようが勝手だけど、シュリが巻き込まれないように気を付けなさいよ。」
そこら辺の男性よりも男勝りな七瀬。
徹は適当に返事をして、私を見た。