• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第3章 危ない夜


徹は私の服の中に手を入れてきた。

氷の様に冷たい手が肌に触れ、体が震えた。

「ちょっと、やめてよ徹っ…。」

私の言葉を無視して、徹は首筋にキスをしてきた。

冷たい手が、私の胸に触れる。

「いや、だ…やだ…。」

「お前ハジメテ、だろ?」

クス、と耳元で徹が笑った。

恥ずかしくて顔が熱くなる。

私は身を捩って徹から逃れようとした。

「ホントにやめて…。」

声が、震える。

「…怖い?優しくするよ?」

「そういう問題じゃないっ。」

好きでもない人にこんな事をされて、嫌悪感しかなかった。

助けて直人…。
心の中でそう呟く。

しかし、今は叫んでも直人には届かない。
直人は仕事で留守だから。

徹は体を起こして素早く私の上に股がった。

両手を押さえ付けられ、徹の顔が近付いてくる。

私の唇に徹の唇が重ねられた。

私のファーストキスは、こんな形で奪われてしまった。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp