第22章 約束の日
夕飯を食べ終えると、徹が私の目の前に座った。
「なに?」
「5年前の約束、覚えてるか?」
「うん、もちろん。」
「色々あったけど…今お前が生きてて良かった。」
普段、あまり多くを語らない徹がこんなに喋るのは珍しい。
「いっぱい支えてくれてありがとね?」
「俺は、お前が好きだから。ただそれだけだ。それは、5年前も今も変わらない。」
「うん。私も同じだよ。」
「シュリ、俺と結婚してくれ。」
徹らしい、ストレートな言葉だった。
「えっと…よろしくお願いします。」
恥ずかしくて顔が熱くなった。
徹は優しく私を抱きしめた。
そういえば、妊娠したことを徹に言わなければ…。
「あのさ、徹。」
「なに?」
「えっと、その…赤ちゃん、できたの。」
徹は驚いて私の顔とお腹を交互に見た。