• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第19章 徹と涼


食事を終え、涼は明日も学校があるため家に帰った。

私と徹は2階にある私の部屋へ行くことにした。

しかし、階段を見上げて溜め息が出た。

かなり体力が落ちている為、この階段は少し辛い。

すると、徹が私を抱き上げた。

母とエミリは驚き、父は見てみぬフリをしている。

「階段、辛いだろ?」

「あ、うん…ありがとう。」

徹はそのまま階段を上がって行った。

二人で部屋に入った。
久しぶりの自分の部屋だ。

私達は二人並んでベッドに座った。

二人きりになった瞬間、徹は溜め息をついた。

「あー…性に合わねえことは疲れる。」

「やっぱり無理して好青年演じてたんだ。」

分かってはいたが、思わず笑ってしまった。

徹はネクタイを外し、ベッドに寝転がった。

「演じてたっつーか…やっぱりちゃんとしねえとだろ。」

「徹、大人になったね。」

「馬鹿にしてんの?」

「違うよー。でも七瀬にも見せたかったなぁ。」

クスクスと笑っていると、唐突に徹が話し出した。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp