• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第19章 徹と涼


「徹、明日は仕事?」

「休みだよ。」

「じゃあ徹さん、今日はうちに泊まっていけばいいじゃん!」

私達の会話を聞いていたエミリがそう言った。

私は…出来たらそうしてほしい。
明日の午後にはまた病院に戻る。
次、いつ外泊が出来るか分からない。

少しでも長く徹と一緒にいたかった。

私は父に視線を送った。
この人の許可なく徹を泊まらせることは出来ない。

「シュリは、どうしたい?」

父が聞いた。

「徹に泊まっていってほしい…。」

私はそっと、隣にいる徹の手を握った。

「…わかった。徹君が大丈夫なら泊まっていきなさい。」

徹を見ると、優しく微笑んでいた。

「俺は大丈夫だから、泊まらせてもらうよ。」

「うん!」

嬉しかった。
久しぶりに長い時間、徹と一緒にいられる。

前は当たり前だった事が、今は凄く貴重で嬉しかった。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp