• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第16章 発覚


これから先、シュリがどうなろうと自分はいつも毅然とした態度でいよう。

そう思っていたのに、シュリの本音を聞いた瞬間、不覚にも泣きそうになった。

「治らなかったらどうしよう。」

考えないようにしていた事が次々と頭を巡る。

もしも、シュリが白血病だったら?
もしも、治療が上手く行かなかったら?

…もしも、シュリが死んでしまったら。

「…クソッ!!」

やり場の無い感情。
まだ診断も下されていないのに、悪い想像ばかりが頭に浮かぶ。

一番辛いのはシュリなのに。

「俺が今から弱気になってどうすんだよ…。」

そもそも、俺が病院に行かせなければ良かったのか?

シュリの体の変化も、血液検査の結果も、全て無かったことになればいいのに。












しかし、現実は残酷だった。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp