第2章 出会いの春
「私、夕飯の買い物したい。」
「自炊してんの?」
「これから4年間一人暮らしだからね。それに料理好きだし。」
「ふーん…。」
「徹は夕飯どうするの?」
「あんま飯食わねえし。めんどくせえから。食うとしたらカップ麺かな。」
ここにもいた。不摂生人間。
「今日煮物作ろうと思うんだけど…食べる?」
「え…。」
徹は目を丸くした。
「…腹壊さねえかな。」
「失礼な!大丈夫ですー!」
全く、このひねくれ者め。
「とりあえず私はそこのスーパーで買い物するから、先に帰ってもいいよ。」
「俺も行く。飲み物買いたいし。」
そう言って、徹はスーパーに向かって歩きだした。
私も後を追い、二人でスーパーに入った。