第15章 初恋にさようなら
放課後、カフェに向かうと先に徹が来ていた。
「お待たせー。」
「ん、じゃあ入るか。」
店に入ると、マスターがいつもの笑顔で迎えてくれた。
「二人とも、待ってたよ。履歴書持って来てくれたかな?」
「はい。」
私と徹は履歴書をマスターに渡した。
マスターはその場で履歴書に目を通し、笑顔で親指を立てた。
「うん、ではこれで正式に採用ということで。」
「よろしくお願いします。」
私がお辞儀をすると、徹も軽く頭を下げた。
マスターとシフトの相談をし、私が週3日、徹が週4日出勤することになった。
マスターが既に用意してくれていた制服を受け取り、私達は店を出た。
「徹、週4日も出て大丈夫?バイト初めてなんでしょ?」
「大丈夫だろ。1日4時間だし。」
基本的に、平日は17時から21時まで、土曜日は11時から20時までという説明を受けた。
勿論、土曜日はちゃんと休憩もある。
「大丈夫ならいいけど…キツい時とか代わるから言ってね?」
「ん、サンキュ。」
徹は早速明日から出勤だ。
「明日、頑張ってね。」
「まぁ適当に頑張るよ。」
「適当はダメでしょ!」
そんな話をしている内にアパートに着いた。