• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第12章 大学祭1日目


「被写体?シュリ、被写体になったの?」

「えっと…うん。流れでね。」

「へぇ、どんな写真になったの?」

「先輩が決めたテーマがオペラ座の怪人だったから、それに出てくるヒロインの格好して…。」

「オペラ座の怪人かー、タイトルは聞いたことあるけど内容は分からないや。」

「まぁ、恥ずかしいからこの話はいいよ!」

徹と見つめ合ったり抱きしめられたりしながら撮影したなんて、口が裂けても言えない。

頭の中で必死に別の話題を考えていると、直人が口を開いた。

「シュリ、俺前から思ってたんだけどさ…。」

「なに?」

「シュリって、羽山くんのことになると凄く一生懸命になるよね。」

「え…?まぁ、うん。友達だからね。」

「本当に、それだけ?」

直人の言葉の意味が解らず、首を傾げる。

「それだけって、どういう意味?」

「…ううん。なんでもない。」

そこで丁度、注文した料理が運ばれてきた。

「わー、おいしそう!」

「シュリ、デザートも食べなよ。」

「そんなに食べれるかなぁ。直人のオムライスもおいしそうだね!」

「一口食べる?」

「うん!」

直人がスプーンにオムライスをのせて口まで運んでくれた。

「おいしい!」

「良かったね。」

その後は、和やかな雰囲気のまま食事を終え、私達はアパートに戻った。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp