第3章 -逮捕すんぞ-(火神/氷室/青峰)
青峰に話し掛けられると、
すみれはなぜだか身構えてしまう。
彼が警察官の制服を
着ているからだろうか?
「おまえさぁ?すみれっつったか?」
「…‼︎なんで名前…⁈」
「あ⁇店入る前から聞いてたんだよ。」
そう言うと、青峰も立ち上がる。
火神も氷室も背は高いが、
隣に立たれると
青峰の背の高さに圧倒されてしまう。
「おまえさ…」
「は…はい…?」
「今の仕事イヤなら、
いつ潰れるかわかんねー
こんな店じゃなくて、
オレの部下にでもなれよ?」
青峰はすみれの肩を抱き、
すみれの顔を覗き込む。
「…っ⁈」
「おいっ‼︎青峰っ⁉︎」
「い…いつから話…⁈」
「あ⁈そんなのどうでもいいだろ⁈」
青峰はそのまますみれの
肩に組んだ手を腰におろす。
「ひゃっ…⁉︎あ…あの…」
「おまえ、考えすぎなんじゃね?
ここじゃなんだし、
オレの行きつけの店で飲み直すぞ。」
「ちょっ⁈あの…⁉︎」
「おい‼︎待て‼︎」
「逮捕だよ、逮捕♪
そんなウジウジした奴はな。
ほら!行くぞ!」
青峰は2人のことばを無視し、
すみれを連れて店を出る。
「青峰のが誘拐犯じゃねーか…」
支払われるかはかなり怪しいが、
火神はとりあえず、
青峰のこれまでのツケに、
今日のすみれの飲み代を追加した。
その日、すみれが
どこに連れて行かれたのかは、
とりあえず、一応は警察官の青峰…
彼を信用する…しかない。
---End---