第2章 流れる毎日
「おら、入れ」
獄寺さんに背中を押され、中に入る。
獄寺さんが言う十代目…いや、社長の前に
「獄寺君ありがと、連れて来てくれて!」
「いえ!こんくらい十代目の為ならばお安い御用です!では、仕事に戻ります!」
バタン…と音を立て獄寺さんは行ってしまった…って嘘?獄寺さん行っちゃった⁈
社長と二人きり。
話し出せなくて、思わず社長をジロジロ見てしまう。
ススキ色の髪、凄いフサフサしてる…
ちょっと大きめな…いや、吸い込まれそうな瞳
スタイルも凄くて、“社長”ってのに凄い違和感がある
って失礼だよね…
「ふふ、俺の顔そんなに面白い?」
『っ!!!』
や、やばい!社長の顔をずっと見るなんて…絶対変だと思われた…
ま、変で間違ってないけどさ
「ふふ、やっぱ侑ちゃんいいね…
入社させて正解だよ!ほら、ソファ座って二人で話ししよ?」
と、とてつもなく素晴らしい笑顔を向けながら、さりげなく私を奥のソファにエスコートする…
えすこぉと?あれ?ん?うん、そうエスコート…ってぇえ
いや、ソファまでだよ?たかが
これが、紳士と言う物か!!
ソファにホフっと座る。
うん、流石高級ソファ!
「で、じゃあ、自己紹介からいくよ?」
『…ぇ…はい』
「俺はここ、ボンゴレグループの社長…と言ってもそんなに偉くないけどさ」
…社長で偉くないってどういう事何だろうな
「名前は沢田綱吉。この会社割と緩い感じだから、堅苦しく「様」とかつけなくていいよ?んー、皆には“ツナ”とか呼ばれてるから!」
またもや、とてつもなく素晴らしい笑顔で此方を見る。
えーと、だから、綱吉さんって呼んで良いんだよね…
『綱吉さんで、良いのでしょうか…?』
恐る恐る言ってみると、少し綱吉さんが考える様な顔をして、立ち上がる。
私の向かい側に座っていた綱吉さんが、私の隣に座る…