第2章 流れる毎日
門をくぐったは良いものの、ビルまでの道が長い…
途中には、綺麗に手入れされた芝生のお庭があったり…テラスがあったり…
ほんと、凄い。
キョロキョロしながら、進んでいるとビル入口の前についた。
入ろう…は、入ろうじゃないか!と思ったが…インターホンの様な物がない!え?入っちゃっていいの?
多分そこで、数分間挙動不審となっていただろう。
そんな私に気が付いたのか、警備員さんが顔を顰めて近寄って来た。
「おい、なにしてるんだ。」
なにしてんだ…って入りたいんだけど?
私は生憎話すのは苦手だ。どうしても、黙り込んでしまう。
「何者だ。何故ここにきた?」
恐る恐る答える
「えっと…その…き、今日から、ここでは、働くのですか…は、入ってよ、宜しいですか!!」
…やってしまった。緊張して話すと必ず語尾が強くなるのだ。
この癖何とかならないかな
「ん?あぁ、今日来るとおっしゃっていたのはおあんたか…ちょっと待ってくれ」
そう言って警備員さんは無線(?)で誰かを呼んでいる
「あ、はい。今日お入りになる方です。…え、はいじゃ、ここに待たせとけば良いんですね?……はい、分かりました。」
話か終わったのか警備員さんはこちらを向いて
「すぐ、獄寺様が来る。ここで少し待っているんだな…」
ゴクデラサマ?え、誰?私分かりません!!
若干パニクりそうな私を警備員さんは置いてった…おいおいどうしてくれんの
そう思った最中、後ろから声がかかった。
「お前が青波侑か?」
振り向くと、銀髪で身長が高い人がいた
…この人が獄寺様?
凄い睨み付けられてます…;;
「おい!答えろ!」
凄いドスが聞いた声で怒鳴られる。
しつこいようだか、私は話すのが苦手だ。
なので、口で答えるのではなく、首を縦に振った。
「…そうか、じゃあ今から十代目の所に案内する。ついて来いよ?広いからな」
そう言った後に鼻で笑いながら、私の前を歩く、その後ろをそそくさとついていく。
この、獄寺さんという人の第一印象…ほんとに一瞬なんだけど、やーさんかと思ったのは秘密だ。