第3章 〜特別〜
ぷすぷすと焼け焦げた天井が落ちてくる。
どうにか霊圧の制御に成功した砕蜂は直様昏倒。
同じ瞬閧で反鬼相殺した私がちらりと周りを見渡すと。
始界の炎に包まれてこめかみを抑える元柳斎と、氷の龍で防御したらしい冬獅郎と、白哉の前に盾を造る桃色の刃。
「いやぁ、凄い威力だったねぇ」
ひょっこり冬獅郎の後ろから顔を出した京楽が、場に似合わぬ声音でへらりと笑う。
「すまない、朽木、助かった」
「有り難うございます」
そう言って白哉に頭を下げるのは浮竹と、卯ノ花。
後は…瞬閧を斬ろうとしたのか、剣を構えて仁王立ちのまま、真っ黒に焦げた更木と。
液状化した涅、何故か無傷の狛村だった。
「…わぁ、大惨事?」
「他人事じゃねぇ!」
ぽつりと呟けば、冬獅郎に突っ込まれて、苦笑いする。