第3章 〜特別〜
「構いませんよ?その後一週間、意識が戻らない可能性を考慮して尚、それでも良いと仰るのなら」
その言葉に、総隊長の眉が寄る。
「…十番隊隊長と六番隊隊長は意識を失ってなどおらぬがの」
「あくまで可能性です。他の隊長さん達に、彼等と同等の霊圧制御能力があるのなら…意識を保てるかもしれませんね」
これは嘘だけど。
多分完璧に制御しても三日は意識飛ばすけど。
それは言わない。
私だって寝込みたくないもの。
「…ならばまず私が。総隊長、宜しいですか?」
声をあげたのは砕蜂だった。
…やっぱり彼女だけ手を出そう。
知ってる人なら同調させても嫌悪はないし。
うん、なんならこれが一番重要だったりする。
「…良いじゃろう。瑞稀、頼んだぞ」
「分かりました」
告げて後ろを振り返ると、冬獅郎の心配そうな表情と、白哉が小さく溜息を吐くのが見えた。
お人好し、とか思われてるんだろうな。
なんて思いつつ、隊主室に結界を張って。
砕蜂に視線を向ける。