第3章 〜特別〜
翌日。
朝食を食べて、死覇装に着替えてから屋敷を出て。
「今日は冬獅郎の処にいるね」
そう、白哉に声を掛けると、何処と無く不服そうに、頷く彼を抱き締めて。
十番隊の隊主室の扉を開く。
少しだけ、嫌な予感を抱きながら。
「玲!」
部屋に入っても、出てきたのは乱菊だけで。
「冬獅郎は?」
そう問いかけると、乱菊はまだ来ていないと言う。
「ちょっと様子見てくるね」
不安そうな彼女にそう言い残して、冬獅郎の部屋に向かうと、廊下から僅かに冷気が漂ってきて。
慌てて彼の部屋に入ると、布団に包まって震えている冬獅郎が目に入った。
「冬獅郎!」
冷気が漏れないように部屋の扉をきちんと閉めて、部屋に結界を張ってから彼の側に飛んでいく。
顔を見ると真っ青で、額に手を当てると高い熱。