第12章 〜化身〜
「わぁ、ちゃんと全員集まったんだ。凄いね、お爺ちゃん」
「いい加減にその呼び方を改めい」
仮眠を取ったことで霊力が半分くらいは回復した私は、護廷隊の隊長副隊長が全員揃った事に感嘆の声を上げていた。
「おら、瑞稀!俺らも来てやったぞ!」
「一角。叫ぶと美しくないよ」
約二名、招集を掛けていない筈の席官が居るけれど。
「あ…あの…浮竹隊長…。私なんかが此処にいて本当に大丈夫なのでしょうか…」
戸惑い気味のルキアと、笑って頷く浮竹さん。
そして、其方をちらりと見る白哉が微笑ましい。
「ルキアは私が呼んだんだよ?約二名、呼ばれても無いのにくっついて来た戦闘狂さん達が居るから気にしなくていいの」
「オイコラ、瑞稀。それは俺らの事か?あぁ?!」
「ご名答。お陰でまた霊力無駄に使わなきゃならないじゃない。反省なさい」
「霊力…?何か創るのかい?」
不思議そうに首を傾げる席官二名に溜息を吐いて。
取り敢えず、以前修行に参加した面々と、そうでない人を分ける。
そして、霊圧制御を終えている冬獅郎や白哉達には耳飾りを渡し、まだ終えてない人達には制御装置を手渡した。
因みに狛村だけは首飾りにして置いた。
獣耳に耳飾りは痛いだろうから。
それを告げると泣いて喜ばれた。
更木も首飾りに変えろと言ってきたので形状変化させて付けさせる。
そして、部屋を二つに区切って、以前よりも遠くに的を創り、結界を張った。