第11章 〜予兆〜
そう。
天照は最初から卍解も出来る。
つまり屈伏状態なんだけれど。
月読は、卍解は疎か始解の解号すら知らない状態。
暴走して当然なのだ。
彼等は自らを神と言うが、今は斬魄刀に違いないのだから。
「ざけんじゃねぇ!てめぇなんざに誰が力貸すかよ」
「あら、最初から負ける気なのね。破壊の神が聞いて呆れる。唯の依代と戦うのが怖いの?」
「あぁ?!調子に乗ってんじゃねぇぞてめぇ!上等だ!てめぇの精神、天照諸共破壊して乗っ取ってやらぁ!」
「そう。やれるものならやってご覧なさい。封は二日後に解いてあげる。それまで大人しくしてなさいね」
天照の力を借りるつもりはない。
そうでなくとも、私の中に、別の大きな力が目覚めようとしている。
それは自覚できていたから。
大丈夫。負けはしない。
そう、自分に言い聞かせて。
私は意識を手離した。