• テキストサイズ

〜泡沫〜《BLEACH》

第11章 〜予兆〜




桃に急かされた冬獅郎は瞬歩で駆けつけたそこの惨状を見て、目を見開いた。

少し遅れて着いた白哉も、粒子と化したその場所を厳しい目で見つめている。

瞬間、途方も無い殺気を感じて、二人は大きく飛び退る。

そこには、漆黒の羽を背に此方を見下ろしている玲がいた。


「なんだよ、これ」


琥珀の瞳は濁り、焦点が合っていない。

会話すら、望めそうに無い彼女の状態に、冬獅郎は悪態を吐いた。


「恐らく、月読だろう。玲は月読は眠っていると言っていた。それが起きてしまったのではないか」


「お前、冷静だな…」


現状を見ても、眉一つ動かさない白哉に、冬獅郎は溜息を吐く。


「不思議には思っていた。彼奴が何故、私達に力を求めるのか。自分が暴走した時、それを止めて欲しいと思っていたのならば、辻褄も合おう」


「…此奴を止めれば元に戻るんだな?」


「恐らくは、な」

/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp