• テキストサイズ

〜泡沫〜《BLEACH》

第11章 〜予兆〜



「昨日冬獅郎、ローストビーフ作ってたよ」


「ろーすとびーふ?って何?」


「前に修行場所で何度か私が洋食作ったでしょ?それが気に入ったのか、唯の負けず嫌いなのかは分からないけど。現地の料理本届けさせて、解読して、昨日作ってくれたの」


「えぇ?!凄い!見たかったなぁ。玲ちゃん愛されてるね」


「愛…?」


また、分からない言葉。

理解出来ない感情表現。

私の反応で、桃は何となく理解したのか、残念そうに目を落とした。


「ねぇ、玲ちゃん。乱菊さんとシロちゃんが一緒に楽しそうに歩いてたらどう思う?」


「乱菊と冬獅郎は隊長と副隊長だよ?よく見かけるけど」


「あ、そっか。じゃあね…あ、伊勢さんとシロちゃんが手繋いでたら?」


提示された架空の話を想像して頭に思い浮かべてみる。

恥ずかしそうに手を引かれる七緒と、昨日の悪戯に笑う冬獅郎が歩いてたら。


「…なんか、もやもやする…かな?」


そのもやもやが不快で嫌だと思う。

けれど、その感情を表す言葉が見つからない。

霧に隠された様に。

/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp