第10章 〜流転〜
「行っちゃった…。桃ちゃん、ななちゃん、私達も行こう?」
「え、何処に?」
「剣ちゃんたちが戻って来たら、すぐ動ける様にしなきゃ!」
「その通りですね。会長は偶にまともな事を仰います」
「ななちゃん!やちるだって考えるんだよ?」
「それは…玲さんの指導のお陰でしょうね」
躍起になって噛み付くやちるに、七緒はくすりと笑って、瞬歩で消えた。
「あ、待ってよ!ななちゃん!」
「え、やちるちゃん!」
その後を追う様に、やちると桃も隊舎へと戻る。
玲の予想通り、慌ただしい一日が幕を開けたのだった。