第10章 〜流転〜
異空間から出ると、丁度日が昇るところだった。
「綺麗…」
「わぁ、本当だ凄い凄い!玲ちゃん、飛ぼうよ!」
やちるが耳元で騒ぐも、玲はふっと空を見上げた。
「今日は駄目かな?」
その言葉とほぼ同時に。
尸魂界の空に穿界門の様な穴が開いて。
複数の霊圧が琉魂界の方へと降りて行った。
「おやおや。また旅禍かい?」
仕方なさそうに頭を掻く京楽。
「そう言えば…総隊長に頼まれていた文献、忘れておったな」
今思い出したと呟く白哉。
「あれ、そんな事頼まれてたんだ。手伝おっか?」
「今からでは間に合うまい」
玲の言葉に首を振り、警報が鳴り出した瀞霊廷を見下ろす。
「まぁ、此処に来ちゃったのなら、情報は得られるけどね」
「ならば総隊長の元へ行くか。隊主会も開かれるであろう」
その言葉で、隊長達はその場から瞬歩で消えた。