• テキストサイズ

〜泡沫〜《BLEACH》

第5章 〜遊戯〜



「…強ぇな」


呟いた更木は血塗れで。

一方の玲は特殊形態の死覇装の袖が少し斬られているだけ。


「それはどうも」


しれっと答える玲の手には霊子を集めて作った金に輝く小刀。


「それで斬魄刀解放もしてねぇんだから、ぞくぞくするな」


「天照は一応、常時解放型だよ?」


「ほう。そうか」


そんな会話の後、再びぶつかる金属音。

体格で劣る玲は更木の凶刃を悉く往なし、体勢を崩させて反撃する。


「鬼道が得意だと聞いていたんだがな」


「刀が苦手だとは言ってないでしょ」


息一つ乱さずに、破壊の権化を避け続け、隙さえあれば攻撃に転ずるその剣術は、端から見る者にさえ不安を欠片も与えない。


「わぁ…すっごく綺麗」


遠目に見ているやちるさえ、その剣舞に魅入られていて。


「情報通りの頑健さね」


更木の左手の腱を断ち切った玲が、少し距離を置いて溜息を吐く。


「は、言ってろ」


鼻で笑った更木は、体力を奪う筈の出血に目もくれず、刀がを振るう。


「即死には結界反応してくれないしなぁ…」


結局止めを刺せない玲は、相手の体力が尽きるまで付き合うしか無いのだった。


/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp