第4章 オセロ(アレン夢)
私はすぐにアレンの部屋に向かった。
ノックもせずにドアを開け、アレンに詰め寄った。
「ねぇ、神田に何か言ったでしょ?」
そう言うと、アレンはニッコリと笑った。
「邪魔者を排除しただけですよ。」
「邪魔者って…神田に何言ったの?」
「シュリに告白されて、抱いてほしいと言われたから抱いたって言いましたよ。」
「は?何でそんな嘘つくのよ!」
神田に弁解しに行こうとすると、アレンに腕を掴まれた。
「離してよ。触らないで。」
「神田の所に行くんですか?」
「そうだよ。アレンの言ったことは全部デタラメだって言えばきっと神田は信じてくれる。」
「それはどうでしょうね…神田、完全に引いてましたから。シュリのこと、軽い女性だと思ったと思いますよ。」
ショックだった。
神田が聞く耳を持ってくれなかったのが何よりの証拠だ。
私は神田に軽い女だと思われ、嫌われたのか。
「何でそんな嘘ついたのよ!」
「シュリのことが好きだからです。僕だけのモノにしたいから。」
正直、アレンにこんな黒い感情があると思わなかった。
「こんな汚い真似されて…好きになる訳ないじゃない。」
「別にそれでも構いませんよ。」
次の瞬間、アレンに強く腕を引かれてベッドに押し倒された。
「僕はシュリが僕だけのモノになればそれでいいんです。シュリの意思は関係ありません。シュリに近付く奴がいれば排除するだけです。」
アレンの笑みが今は怖くて、背筋が凍った。