第3章 記録にしないで(ラビ夢)
シュリは路地裏に倒れていた。
コンクリートに思いきりぶつかったらしく、頭から血を流している。
「くそっ…初めて見たけど想像以上の気持ち悪ささ!」
オレはシュリを庇うように立ち、イノセンスを発動させた。
「大槌小槌…満、満、満。」
オレは武器を巨大化させ、そいつで思いきりアクマを潰した。
「ラビ!無闇に殺してそいつがイノセンス持ってたらどうするのよ!」
後ろからシュリの怒声が聞こえた。
頭を打っただけで、命に別状は無いらしい。
…良かった。
オレは武器を元の大きさに戻し、シュリに駆け寄った。
「ワリィワリィ。でもアイツは持ってなかったみたいさ。つーか大丈夫か?」
「ちょっと頭打っただけよ、問題ない。それより…。」
シュリは険しい顔付きでオレの背後を見た。
「いるわよ、まだ。」
振り返ると、何体ものアクマが路地裏に集結していた。