第1章 『近くて遠い』
「こっちおいで」
「うーん」
バスローブ姿のままゆっくりと隣に入ってきた
俺もゆっくりとマイコの体を包み込んだ
今度は俺がじらす番
軽いキスを何度もチュっと繰り返して頭をなでた
いつもより時間をかけて、ゆっくりと体中にキスをしていく
でも、焦らしたいから物足りないくらいで止めるんだ
それでも体に熱を帯びていって
ちゃんと反応してくる
ほら、ちょっと汗ばんできてる
「ねぇ……」
「ん?」
「ねぇ……」
「ん?なに?おねだり?我慢できなくなってきた?」
いやだー、って照れて枕で顔を隠した、かわいいけど枕は邪魔
「何照れてんだよ、顔見えないじゃん」
ちょっと強引に枕を引っぺがして、くしゃってなってる髪を掻き揚げ、おでこにキスをする
頭を両手で抱きかかえて
目を見詰めて言った
「ねぇ、俺のこと欲しいの?ちゃんと言って?」
こんな至近距離でも目線を外すから
「ちゃんと俺の目みて」
恥ずかしそうにゆっくりと目線を合わせてきた
「ん?欲しいの?」
頭をなでながら言ったらまた、目をそらす
「言わないの?欲しくないの?」
ふ~んってちょっと意地悪に笑って右手を太ももの内側に滑らせた
急に敏感なところを触られたからピクリと体が動く。
そのまま足の付け根に指を這わせるとすぐに指先が塗れた溝に触れた
溝に沿って指を上下になぞると
さらに体がビクリと動く
「ホントに欲しくないの?ね?」
ん…って目を強く瞑ってるから
「なに、我慢してんだよ。ふふふ…」
普段は年上ぶって落ち着いてるけどこうなったらもう、子供みたいに可愛くなる