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Love Meee ~Love or Lie~

第2章 『見えない相手』


気が付いたらベッドから離れて帰る支度をしてた
俺の行動に慌てて電話を切ったようで

「帰るの?」

「え?」

怒ってるわけじゃなくて兎に角この場から逃げ出したかっただけなんだけど

「かえる」

表情が作れない

「え?嘘でしょ?怒ってるの?」

「もういいよ」

まともに顔が見れないほど動揺していた。

「なんで?電話してたから?だって・・・」

俺は何にも聞きたくなかった。言い訳なんて、電話の内容なんて
さえぎるように言った

「もういいって言ってんだろ?」

感情が抑えられなくて怒鳴ってしまった
逃げるようにバタバタと部屋を出て、
バタリと扉が閉まった瞬間もう終わった気がした
涙がこみ上げてきそうになって、思わず立ち止まった

結局俺はその男に勝てないんだ。
茶番だったんだと思い知らされて情けなくて死んでしまいたくなる。
一時でも俺だけのもだと思ってた自分に笑えてくる


今日は帰るはずじゃない自分の家に帰ったら、一人ぼっちで寂しさが倍増する

携帯が何度もなってるけど見るのが怖くて

電話に出たら「さよなら」って言われる気がして・・・・・・

こんな日に限って友達も誰も捕まらないし
自分の感情をもてあましてどうにかなりそうだったから酒を煽ってた。

少しは現実逃避できる気がする

「もうだめなのかな・・・・・・」

独り言までいい出だした
いよいよみすぼらしい

その時ガチャっと玄関から音がした

まさか

俺はリビングの扉を見つめた
静かにドアが開いてマイコが入ってきた
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