第3章 お世話係になりました?
「わー…お母さんに対してバカって言うんだこの子。あのね お母さんまりが思ってるより賢いのよ?ちゃーんと勉強して…」
『勉強して?』
「りんごとみかんを英語で言えるようになりましたー!凄いでしょ?ほんと苦労したわー」
『……』
お母さんのバカさには
もうため息しか出ない。
ん?あれ待って!?
『お母さん 私はどうするの?まさか一緒に行くとかいうんじゃないよね…?』
「言っちゃいます」
『お断りします』
「どうしてえぇ!?お母さんを1人にするなんて酷いじゃない!まりは寂しくないの!?」
『ちょ…落ち着いてよ!もう!』
泣きそうなお母さんを
何とかなだめる。
瞳にたまった雫が
今にも落ちそう。
私はため息をつくと
お母さんを指さした。
『私は友達と別れたくないの。それに もうすぐテストなんだから集中させて!今回も学年トップ狙ってるんだから!』
「あなたは本当にお父さん似ね。真面目で頭が良くて……それなのに恋に関しては鈍いのよねぇ。まりの恋愛話なんて聞いたことないわ!」
『でもお父さんはお母さんと結婚した。つまり 私もいずれそうなるよ。たぶん!』