第3章 お世話係になりました?
おそ
「いーちーまーつ?抜けがけは 良くないよな?」
一
「……チッ」
いつの間にそこにいたのか
一松くんを除いた5人が
部屋の扉付近に立っていた。
えと…おそ松くん?が 一松くんの
肩を掴み口元に笑みを浮かべる。
その笑みに 私はなぜか
背筋が震えた…
一松くんは舌打ちをすると
私の顔から手を退けた。
カラ
「大丈夫…か?」
『あ うん!ありがとう。えと…カラ松くん?』
私の疑問系の返しに
カラ松くんはにこり笑みを返す。
その笑みの優しさに私は思わず
頬を緩ませ笑い返した。
十四
「…はいはーーい!!俺ねお腹減った!まりちゃん 何か作ってー!」
『んわ!?』
ガバ!と後ろから飛びついてきた
のは黄色い彼。
首から垂れる長い袖がゆらゆらと
揺れている。
十四
「…………い まりちゃん…」
『…っえ?』
ぼそりと…
きっと私にしか聞こえていないほど
小さな声で彼は…
十四松くんは私に
こう言った。
「お願い」
その言葉が耳には入ると
私は少し顔を後ろにやり
十四松くんの顔を見た。