第3章 お世話係になりました?
そう言い笑いかけると
…えっと……
赤パーカーくんは
鼻の下を指でこすり
照れ笑いを見せた。
赤パーカーくんの
名前なんだっけ!?
暗記力には自信があるのに
六つ子っていう展開に
気が動転してるのかな?
トド
「ちょっとおそ松兄さん!なに抜けがけしようとしてんの?」
おそは
「あ バレた?」
十四
「おそ松兄さんずりいー!!俺も案内する!」
カラ
「いや…ここは俺が代表していこう」
チョロ
「どうしてお前が代表なんだよ…」
なぜか言い争いが始まった。
そうそう!
赤パーカーくんの名前は
おそ松くんだ。
と言うかみんな私のこと
視界に入ってないみたい。
次第には取っ組み合いに
なっちゃってるし。
『…ケンカするほど仲が良いってことかな』
六つ子なんだし
ケンカなんて日常茶飯事
でしょ。
だからまあ
心配しなくても
大丈夫かな。
と言うか
心配するだけ
無駄っていうか?
私が間に入ってどうこう
なりそうにないしね。
一
「……ねえ…」
『え?あ えっと…い 一松くん?どうかした?』
一
「……」
『へ?わっ…ちょ…!?』
一松くんがいつの間にか
私の隣に立っていて
私の手を取ると引っ張った。
私はわけが分からないまま
立ち上がり一松くんを
見つめる。