第3章 お世話係になりました?
◆◇◆
『ここが…松野さん家…?』
ふ…普通の家だ!!
良かったあ。
家を無くす息子がいるって
言うから身構えてたのに
あんがい普通。
と言うか 松野って名前を
聞いてからなんだか
引っかかるんだよね。
どこかで聞いたこと
あるような?ないような?
『とりあえず お邪魔しますか』
そう 私が意を決し
インターホンに手を
伸ばしたとき。
「あ"ー!何でいないんだよー!!せっかく噂のかわい子ちゃんをナンパしにいったのによー!」
「イヤイヤイヤ!!行くのになんで休日!?普通は平日の放課後とかだろ!?」
「フッ…休日に行くからこそ意味があるんだ。運命の出会いはそういうもんだろう?」
「黙れクソ松。その口縫うぞ」
「ほんと痛いよねー。あ 兄さん バット振りながら歩くと危ないよ」
「あの高校の野球部すんごかったー!!また打ってみてーなーー!!」
え?え?は?
同じ顔が…
6人?
しかもあの顔は
あの時の…!
「あれ!?なんか家の前に可愛い子いんだけど!?だれだれ!?誰かの彼女!?」
「あ 君…」
『え?』
「なに?トド松知り合いなの?」
「うん。この前さ 僕がスタバァでナンパして失敗したって言ったでしょ?それあの子だよ」