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Forbidden love

第14章 真意



シュウは1つ長いため息を漏らす

「昔....俺もあの家に行ったことがある」

「えッ.... 」

彼は淡々と話し始める

「知ってるだろ。昔から俺は逆巻の長男として、教育され、心までこの家に取り込まれそうになっていた」

確かに幼い頃のシュウは人形のように母の言う事を聞いていた
その目はとても虚ろで....

「だから、俺はこの家から抜け出した。
そうこの間のあんたみたいに

そして、あの森に入った

まぁ、その頃はまだまだ親父も現役で今みたいな危険は無かったけど、俺は1人の子供に会ったんだ」

「子供?」

「そう。それが無神ユーマ。
会っただろ?」

「えッ!ユーマくんに....」

「あぁ。そして、俺達は世間一般に言う"友達"になった

まぁ、すぐ俺は連れ戻されたけど

それからも何度かあの森で遊んでた」

私は初めて知る話に驚く一方、微笑ましいと思った

「けど、それも長くは続かなくて

ある日を境にユーマは全く来なくなった」

「どうして....?」

シュウは少し黙り込む....

「....これは後から知った話だけど....

あいつは、突然何者かに襲われ、深手をおったらしい....」

「っ!!」

「分かるだろ?

俺と関わったからだ

俺なんかと居たばっかりにあいつは....」

誰が指示したかは分からない、けど、この家が関わってないはずはない

「それから俺は誰とも関わりを持つことを止めた。
だから....俺は心を閉ざして、今まで生きていた」

「そんな....」

レナの胸に込み上げてくるものは怒りとそして、悲しみだった

「でも....」

シュウは私の瞳を真っ直ぐ見る

「お前は違うだろ」

「えっ....?」

「....あんたを見てると昔の自分を思い出す

そして、今あんたは俺みたいに全てを無理に受け入れようとしてる

俺は知ってる。その先に何が待ってるか....」

「っ....」

「だから、あんたは受け入れるべきじゃない

抗ってみろよ。その闇ともいえる運命ってやつから」

「!」

シュウはふっと笑う

そんな彼を見て私はふと思った

もしかして....シュウは私があの家に辿り着くことを見越して....?


私の中にあった心の釘が1つ撃ち落とされたそんな気がした
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